他人の心はわからなくて当然

たとえ、どれだけ仲の良い間柄の相手だとしても、他人の心の中を読み解くことは決してできません。
友人や知人のような親しい関係だけではなく、血の繋がった親兄妹だとしても、自分以外の誰かが何を思っているかなどは分かり得ないものです。

普通、他人の心の中が読み取れないからと言って深刻に悩む事などはないでしょう。
誰かと喧嘩したり、腹の探り合いをしたりするような状況下であれば、相手の気持ちが分かれば良かったと思うかもしれませんが、ごく普通に接している相手に対して、必死になってその内心を探ろうとは思わないはずです。

ところが、人はある特定の関係の相手に対して、常にその気持ちが気になってしまう場合もあります。
その最たるものが恋愛関係だと言えるでしょう。
恋愛をしている人なら、思い人の心の中が分からず、不安に思ってしまう事も少なくないはずです。
まだ交際にまで至っていない関係であれば、好意を寄せている側は相手の気持ちが分からず、ささいな言動に一喜一憂するでしょう。
優しくされれば期待し、少しでも素っ気なくされれば落ち込み、相手は自分の事をどう思っているのだろうかと日々頭を悩ませるはずです。
すでに交際している恋人同士であっても、「相手は本当に自分の事を愛しているのだろうか」と疑問がわく事は珍しくありません。
愛されている自覚はあったとしても、自分から相手への愛情と相手から感じる愛情に差があるのではないかと不満に思ったり、恋人のいつもと違う行動を見ただけで疑心暗鬼になったりする人も多いでしょう。

実際に会い、言葉を交わしている相手でもその気持ちは読み解けないものです。
さらに出会いアプリなど、スマートフォン越しのやり取りをしている相手であればその気持ちを読み解くことはさらに難しくなるでしょう。
メールの文面から読み解ける気持ちは僅かです。
出会いを求めて出会いアプリを使用し始めたはずが、相手の気持ちが分からず、一歩踏み出せない場合もあるでしょうが、人の気持ちは分からなくて当然なのです。
人と人とは分からない中で気持ちを寄り添わせ、相手を理解し、少しずつ心を開いていくことで関係や絆を育んでいくものなのです。